2011年10月22日土曜日

コミュニケーションの問題を解決する11の資源

コミュニケーションの問題を解決するために効果を発揮する資源がありますが、ライフスキル講座では、あらゆる行動と考え々の基本となる前提があります。そのひとつがアサーティブ(積極的自己表現)です。


アサーティブ=積極的自己表現、あるいは積極的自己主張というと誤解されることもあるので、アサーティブという単語を使っていますが、自分のことに自分が主体性を持つということです。主体性は「いまある状態」から「より望ましい状態」へ修正するためのツールと言えます。

その具体的な手法が「スイッチチェンジ」です。「スイッチチェンジ」とは、簡単に言うと「物の見方を変えて、自分の行動を変えること」です。

たとえば、「雨が降っている」という現実を変えることはできませんが、状況判断を変えることで、「今日は雨だから家で本を読むのに最適、出かけずに読書しよう」というように、自分の行動を変えるのです。

つまり、主体性を天候に置かず、自分にすることで、プロセスを変えることを可能にして、体験を変えることができるのです。このことは(他者だけでなく、自分とのコミュニケーションも含む)コミュニケーションに対するとらえ方の面で重要な意味を持っています。


【資源を使う】
「こうなりたい」とか「こうしたい」・・・自分自身に変化を起すために必要な資源は、すべてその人の中に最初から備わっています。重要なことは、まず決断すること、次に行動することです。そうするとすでに備わっている資源が使われ始め、資源は使われることでますます増えていきます。以下に使える資源を示します。

【アサーティブを使う】
「自分を傷つける者は自分以外にいない」と言いますが、環境、状況はもちろん「コミュニケーションの核心」は受け取る側の判断と反応にあります。つまりコミュニケーションが苦手だという人は、主体性を持てず自分の硬直性に支配されているのですが、それは依存性を手離すことに危機感を感じているからとも言えます。
しかし、それこそが危険であり、スイッチチェンジを困難にして、苦しみの原因になることが多いのです。あらゆる行動と考えの基本となる前提であるアサーティブ(積極的自己表現)の五本柱である、率直、誠実、素直、対等、自己責任から遠のいていることが分ります。方向を逆にしてアサーティブの五本柱を意識して使い、やがて無意識で使えるようにします。

【主体性を使う】
主体性を持つことで、自身の柔軟性を引き出し硬直性にノーということができ、体験そのものから受け取る感覚が変わっていきます。

【スイッチチェンジを使う】
先に話したように主体性を自分がコントロールできないことに置かず、自分がコントロールできることに置きます。たとえばギャンブラーは賽の目に関心を持たず、自分がコントロールできる唯一である賭け方に関心を持つそうです。このように自分がコントロールできることに徹底することは、コミュニケーションだけでなく人生の判断と選択に大きな影響を及ぼします。主体性とスイッチチェンジは切っても切れない関係です。

【協働することを使う】
コミュニケーションは一方通行では成り立つことはなく、常に双方向の協働作業です。つまり相手や自分が受け取った感覚、反応から新たなコミュニケーションが生まれ、発展していくものです。受け取った反応が望ましいものでなければ、違う方法を試せばいいのです。そのヒントが親(厳格な、保護的な)、大人、こども(従順、無邪気)の心のどこから発進され、どこで受け取り、どう返したのかを知ることです。

【五感を使う】
私たちはすべての物事を五感を通して、五感で受け止めて、五感を通して表現しています。周りの環績や自分たちの行動に対して、人閣が識別できることはすべて五感で認識できます。自分を信頼してオープンマインドにすることが五感を機能させます。

【客観性を使う】
一般的に私たちが、見たり聞いたり感じたりしている情報は、実際とは違い、その個人の尺度によって偏って認滅されています。その尺度すら個人個人で違います。つまり同じ体験をしても感じ方や判断は、人それぞれなのです。この紛れもない事実を率直に理解することが、よりよいコミュニケーションがとれるようになります。

【傾聴を使う】
客観性を使うことは、言うほど簡単ではありません。アンテナのわずかな向きの違いでも自分のノイズが入ってしまいます。ですからまずニュートラルな立場に自分を置くことに留意します。その上で傾聴します。ノイズのない傾聴はコミュニケーションの基本中の基本です。

【内側の力を使う】
人には、他者の評価からなる外側の力と、他者の評価に依存しない内側の力があります。どちらも大切ですが、なにより重要なのは自分の存在も、他者の存在も、すでに肯定されていることです。その上で日常的に行動や言動が評価されますが、あくまで行動や言動がどうかということであって、よりよいものにすることが重要なのです。他者の評価からなる外側の力は色眼鏡になる危険があるので、お互いに内側の力を使ってコミュニケーションするようにします。

【肯定感を使う】
私たちの行動には、すべて何らかの肯定的な目的があります。目的にふさわしい価値に決定づけるのは主体性を持った本人の行動次第です。それを通して人は誰でもなれる最高の自分に高めることができ、人生の目的にすることもできます。ですからコミュニケーションの目的もなれる最高の自分に高めることができるように邪魔をしない肯定感を使います。

【PDCAを使う】
取り組んでいる仕事や状況に対して、それが望んだ結末であってもなくても、あらゆる結果と行動は成功のプロセスにあるので、すべて成功と呼ぶことができます。仮に望ましくない結果もそれを「失敗」と決め付けるのは、その人の間違った状況判断に過ぎないのです。

このような判断は、自分が持っている誠実さや資源を台無しにするだけなのです。望ましい結果を得られない状態であっても、プロセスにおいて成功へ近づいているのです。それを「失敗」と捉えずに「PDCA」を回転させることで、より望ましいプロセスにつなげていくことができます。この事実はコミュニケーションにもあてはまります。

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